ハリー・ポッターシリーズの分霊箱とは何か知っていますか？
この記事では、分霊箱が何であるのか、ヴォルデモートの不死の秘密とは何か、そしてその驚くべき作り方と代償について完全解説します。
さらに、分霊箱が主人公ハリー・ポッターと関係があることや、シリーズを通じてのヴォルデモートと分霊箱の攻防、ダンブルドアやホグワーツの生徒たちが破壊活動を行ったエピソードについてもご紹介します。
※『ハリー・ポッター』シリーズのネタバレを含みますので、ネタバレしてもいいよ！という方のみご覧ください。
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分霊箱とは不死を担保する闇の魔法
分霊箱とは、魔法使いが自分の魂の一部を物に封じ込めることで不死を得るための魔法のアイテムです。
分霊箱は英語で「Horcrux（ホークラックス）」と呼ばれ、「Hor」と「Crux」に分けることができ、それぞれラテン語の「Horreum（納屋、倉庫）」と「Crucis（苦痛、痛み、拷問）」から派生した造語です。
自らの魂を分割し、その一部を特定の物体（道具や生物）に封じ込めます。この方法により、たとえ肉体が滅びても、分割された魂が無事である限り、不死を得ることができます。
分霊箱が1つでも無事であれば、たとえ本体が致命傷を負ってもその魂は現世に留まり、ゴーストに近い状態で生き永らえることが可能です。
分霊箱が全て破壊されない限り、術者が死ぬことはありません。
さらに、分霊箱には人間の心を支配する力があります。一度、魂が封じ込められた物体に執着すると、その人間は分霊箱によって操られることになります。
ヴォルデモートはこの闇の魔術によって死を免れる力を得ました。
分霊箱を破壊しなければヴォルデモートは不死の存在となるため、分霊箱の破壊は終盤のハリーたちの最大の目標だったのです。
分霊箱の作成方法
分霊箱を作るために必要な行為は殺人です。
「殺人を犯すことで魂が引き裂かれる」という現象を利用し、特殊な呪文で魂を分割して生命のバックアップを作るというものです。
分霊箱を作成する際の殺人は最高の悪行でなければならず、悔いや躊躇いが全くないものでなければなりません。
生贄として殺す相手は誰でもよく、直接手を下さずに間接的に殺した場合でも問題ありません。
魂の断片を封じ込める対象は基本的に物質ですが、生物（ヒトを含む）でも可能です。その形状や大きさも問いません。
分霊箱に納められた魂の断片は、術者の魂をこの世に繋ぎとめる役割を持っています。
分霊箱を作成する際の代償
分霊箱を作った魔法使いは、ヴォルデモートの他には「腐ったハーポ」という人物しか知られていません。
複数の分霊箱を作ると魂が不安定になり、外見も人間らしさを失ってしまう副作用があります。
ヴォルデモートの見た目が蛇のように変化したのも、分霊箱の影響と考えられています。
また、分霊箱を作成すると、死後の魂は生者と死者の間を彷徨い続けることになります。
尚、『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』では、白い駅のような世界でヴォルデモートが魂のままとどまるシーンが描かれています。
分霊箱の破壊方法
分霊箱を破壊する方法は、現在分かっている中で2つあります。
1つ目は、強力な魔法特性を持つもので攻撃することです。分霊箱を破壊できる魔法は主に以下のものがあります。
- バジリスクの牙の毒
- グリフィンドールの剣（バジリスクの牙の毒を吸収しているため）
- 悪霊の火
通常、分霊箱が破壊されると、魂を分割した本人はそれに気づくはずですが、後述するヴォルデモートは分霊箱は7つも作成しており、多くの分霊箱を作った場合は破壊されたことに気づきにくくなります。
2つ目は、良心の呵責を持って魂を戻すという方法です。
ここでいう良心の呵責とは「殺人をしたことの後悔」であり、自らを滅ぼすほどの苦痛を伴わなければ魂は戻らないとされています。
ヴォルデモートを倒す最大の鍵が分霊箱
作中で分霊箱を使用したことが確認されているのはヴォルデモートだけです。
彼は自身の安全を確保するために、さらには自らを高尚な闇の魔法使いになるために、6つも分霊箱を作成しています。
魔法界の歴史においても、2つ以上に魂を分割した人物はヴォルデモート以外に存在しないとされています。
ヴォルデモートは元々容姿端麗でしたが、複数の分霊箱を作成していく過程で、蛇のような恐ろしい顔立ちに変貌していきました。
ヴォルデモートは分霊箱の存在をどうやって知った？
ヴォルデモートが分霊箱の作成方法を知った経緯は、学生時代にホグワーツに所蔵されていた闇の魔術の教本「深い闇の秘術」を読んだことからでした。
彼は当時の魔法薬学教授でありスリザリン寮の寮長だったホラス・スラグホーンから、理論上は複数の分霊箱を作成することが可能であるという情報を引き出しています。
ヴォルデモートの分霊箱一覧：魂を7つに分けた理由
ヴォルデモートは魔法界で「最強の魔法数字」とされる「7」（六芒星の頂点と中央の術者を合わせた数字）にこだわり、6回魂を分割して本体と合わせて7つにするため、6個の分霊箱を作成しようとしました。
ダンブルドアはこれを「悪と呼ぶものを超えた」「他の誰も到達できない邪悪」と評しています。
以下に、ヴォルデモートが作成した分霊箱の一覧を示します。
トム・リドルの日記
トム・リドルの日記は、ヴォルデモートが本名のトム・リドルと呼ばれていた、ホグワーツ時代に最初に作成した分霊箱です。
嘆きのマートルを殺害し、分霊箱にしました。
マールヴォロ・ゴーントのリング
ヴォルデモートの先祖であるゴーント家のリング。
自らの父親であるトム・リドル・シニアを殺害し、分霊箱にしました。
ヘルガ・ハッフルパフのカップ
ホグワーツの創立者の一人、ヘルガ・ハッフルパフのカップ。
ヘルガ・ハッフルパフのカップを所有していたヘプジバ・スミスを殺害し、分霊箱にしました。
ロウェナ・レイブンクローの髪飾り
ホグワーツの創立者の一人、ロウェナ・レイブンクローの髪飾り。
ヴォルデモートは在学中にゴーストとしてホグワーツにいるヘレナ（灰色のレディ）から隠し場所を聞き出し、卒業後にアルバニアを訪れて髪飾りを入手。
現地の農民を殺害し、分霊箱にしました。
サラザール・スリザリンのロケット
ホグワーツの創立者の一人、サラザール・スリザリンのロケット。
ホグワーツ魔法魔術学校の創設者であり、スリザリン寮の祖でもあるサラザール・スリザリンの遺品です。
マグルの旅行者を殺害し、分霊箱にしました。
ナギニ
ヴォルデモートのペットである巨大なヘビ、ナギニ。
魔法省職員のバーサ・ジョーキンズを殺害し、分霊箱にしました。
ハリー・ポッター
ヴォルデモートが意図せず作成した分霊箱。リリー・ポッターを殺害し、意図せずハリーは分霊箱になりました。
ハリーが何故分霊箱になったかは、次の章で詳しく後述します。
ハリー自身も分霊箱になっていた
最終章『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2』にて、ハリー自身が無意識のうちにヴォルデモートの分霊箱となっていたことが明かされました。
1981年、ハリーが1歳の頃にヴォルデモートがハリーを殺そうとしました。その際、母リリーが盾になることで「愛の護り」の魔法が発動。
呪いがヴォルデモートに跳ね返ったその時、ヴォルデモートの魂の一部が近くにいたハリーに宿り、ハリーはヴォルデモートが予期しなかった分霊箱となったのです。
作中でハリーが蛇語を操れたり、ヴォルデモートと心の繋がりがあるのは、ハリーの体内にヴォルデモートの魂の一部が入っていたためでした。
この事実を知ったハリーは、自らヴォルデモートに殺されに行く決意をすることで、自分の中のヴォルデモートの魂を破壊することに成功しました。
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分霊箱は、ハリー・ポッターシリーズにおける重要なアイテムの一つです。
分霊箱に関する知識を深めることで、ハリーポッターの世界がより楽しく、興味深くなります。
これからもハリーポッターの謎や秘密を探求し、物語をより深く楽しみましょう！
最後までご覧いただきありがとうございました。
